歯周内科

    各務原市(鵜沼)の歯医者、医療法人正法閣 都クリニックの歯周内科治療

    歯周内科治療とは、主に歯周病の原因となる細菌やカビ(真菌)を特定し、それらに効果のあるお薬や歯磨き剤を適切に用いることで、お口の中の微生物のバランスを改善し、歯周病を根本から治療していくアプローチです。

    「歯周病」と聞くと、多くの方が「歯茎の病気」「歯がグラグラになる病気」といったイメージをお持ちかもしれません。
    従来の歯周病治療が、歯石除去や外科的な処置によって物理的に細菌を取り除くことに重点を置いていたのに対し、歯周内科治療は、お薬の力で細菌の数を劇的に減らし、口腔内の環境を内側から整えることを目指します。

    歯周病は、お口の中に潜む特定の細菌が原因で引き起こされる感染症です。
    これらの細菌が歯と歯茎の境目(歯周ポケット)に侵入し、増殖することで炎症を引き起こし、最終的には歯を支える骨を破壊してしまいます。
    歯周内科治療は、この悪玉菌の活動を抑え込むことで、炎症を沈静化させ、歯周組織の回復を促します。
    この治療法は、歯周病菌を「見える化」し、的確にアプローチすることで、患者様のお身体への負担を軽減しながら、高い確率で歯周病の改善を目指すことができるのが大きな特徴です。

     

    歯周内科治療の具体的な方法:4つのポイントで徹底的に除菌

    当院の歯周内科治療は、以下の4つのステップを組み合わせることで、お口の中の歯周病菌やカビを徹底的に除菌し、健康な口腔環境を取り戻します。

     

    【1】位相差顕微鏡による菌の確認と歯周病菌のDNA検査

    歯周内科治療の第一歩は、「お口の中にどのような種類の、どのくらいの量の細菌やカビが存在しているのかを正確に把握すること」です。これは、闇雲に治療を行うのではなく、効果的な薬剤を特定し、的確な治療計画を立てるために非常に重要です。
    下記の二つの検査を組み合わせることで、お口の中の細菌叢(細菌の集まり)の状態を多角的に分析し、根拠に基づいた、よりパーソナルな歯周病治療を可能にします。

     

    位相差顕微鏡による菌の確認

    各務原市(鵜沼)の歯医者、医療法人正法閣 都クリニックの歯周内科治療

    まず、歯周ポケットからわずかなプラーク(歯垢)を採取し、それを「位相差顕微鏡」で観察します。
    この顕微鏡は、通常の顕微鏡では見えにくい生きた細菌やカビの動き、形、量をリアルタイムで観察できるのが特徴です。

    患者様ご自身も、お口の中にうごめく細菌の姿をモニターで確認することができます。
    これにより、「自分のお口の中にこんなにたくさんの菌がいるのか」と、歯周病が感染症であること、そしてご自身の口腔内の状態を視覚的に理解し、治療へのモチベーションを高めることにつながります。

     

    歯周病菌のDNA検査(リアルタイムPCR法)

    各務原市(鵜沼)の歯医者、医療法人正法閣 都クリニックの歯周内科治療

    位相差顕微鏡での観察に加え、より詳細かつ科学的な分析を行うために、「歯周病菌のDNA検査」を実施します。
    これは、採取したプラークの中に含まれる特定の歯周病菌(例えば、P.g菌、T.f菌、T.d菌など、特に悪玉とされる菌)のDNAを検出し、その種類と量を定量的に測定する「リアルタイムPCR法」という高度な検査です。

    このDNA検査により、目に見えない歯周病菌の種類や、その菌がどのくらいの量いるのか、歯周病の進行にどれほど関与しているのかを正確に把握できます。
    検査結果は数値で示されるため、治療前後の菌の変化を客観的に比較することが可能です。
    この精密な検査結果に基づいて、患者様一人ひとりに最適な薬剤の種類や量、服用期間などを決定し、効果的な治療計画を立てることができます。

     

    【2】細菌の除去薬剤の内服

    各務原市(鵜沼)の歯医者、医療法人正法閣 都クリニックの歯周内科治療

    お口の中の歯周病菌の種類と量が特定できたら、その菌に効果のある細菌除去薬剤(抗菌剤)を内服していただきます。
    これは、歯周病が「感染症」であるという考え方に基づいた治療の中心となる部分です。
    この内服による除菌は、お口の中の環境を劇的に改善し、その後の歯科治療をより安全かつスムーズに進めるための土台を築きます。


    的確な薬剤の選択
    DNA検査の結果に基づき、患者様の口腔内に存在する主要な歯周病菌に最も効果的な抗菌剤を選択します。
    例えば、特定のアクネ菌が優位である場合には、その菌に特異的に作用する薬剤を用いるなど、個々の細菌に合わせたアプローチが可能です。

    全身からのアプローチ
    内服薬であるため、お口の中だけでなく、体内に存在する可能性のある歯周病菌にも作用し、全身レベルでの細菌負荷を軽減する効果も期待できます。
    歯周病菌は、歯茎の血管から全身に移行し、糖尿病や心臓病など様々な全身疾患と関連することが指摘されています。
    内服薬による除菌は、これらの全身疾患のリスク低減にも寄与する可能性があります。

    短期間での劇的な効果
    適切に選択された抗菌剤を服用することで、短期間のうちに歯周病菌の数を大幅に減らすことが期待できます。
    これにより、歯茎の炎症が急速に沈静化し、出血や腫れといった症状の改善を実感しやすくなります。
    顕微鏡で確認すると、治療開始前と比べて、うごめいていた悪玉菌が激減している様子をはっきりと確認できるでしょう。

     

    【3】カビの除去薬剤あるいはカビとり歯磨き剤での歯磨き

    各務原市(鵜沼)の歯医者、医療法人正法閣 都クリニックの歯周内科治療

    歯周病の原因菌は細菌だけではありません。意外に思われるかもしれませんが、お口の中には「カビ(口腔カンジダ菌などの真菌)」も存在し、これが歯周病の進行を助けたり、口臭の原因になったりすることがあります。
    歯周内科治療では、このカビにも着目し、効果的に除去します。


    カビの確認と薬剤の選択
    位相差顕微鏡検査やDNA検査によって、口腔内にカビが存在することが確認された場合、カビに特異的に作用する除去薬剤(抗真菌剤)を処方します。

    カビとり歯磨き剤の活用
    あるいは、日常の歯磨きで使えるカビとり成分が配合された歯磨き剤を使用していただきます。
    この歯磨き剤を継続的に使用することで、お口の中のカビの繁殖を抑制し、口腔内の衛生状態を良好に保ちます。

    口臭の改善効果
    カビは、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物(VSC)を産生することがあります。
    カビを除去することで、口臭の改善にもつながる場合があります。

    全身の健康への影響
    口腔内のカビは、免疫力が低下している場合に、全身に広がり、様々な感染症を引き起こすリスクも指摘されています。
    口腔内のカビを除去することは、全身の健康維持にも寄与すると考えられます。

    このように、細菌だけでなくカビにもアプローチすることで、より包括的で効果的な口腔環境の改善を目指します。

     

    【4】除菌後の歯石とり

    各務原市(鵜沼)の歯医者、医療法人正法閣 都クリニックの歯周内科治療

    内服薬や歯磨き剤によってお口の中の細菌やカビが効果的に除菌された後、いよいよ歯石の除去を行います。
    従来の治療では、まず歯石を除去することが多かったのですが、歯周内科治療では「除菌」を優先します。


    清潔な環境での歯石除去
    歯周病菌やカビが大量に存在する状態で歯石を除去することは、細菌を周囲に飛散させたり、歯石の下に潜む菌が一時的に活性化したりするリスクがあります。
    しかし、歯周内科治療で事前に細菌やカビを大幅に減らしておくことで、より清潔な環境で安全に歯石除去を行うことができます。
    これにより、処置中の感染リスクを低減し、患者様のお身体への負担も軽減されます。

    歯石除去の効率化と効果の持続
    細菌の数が少ない状態であれば、歯石は比較的除去しやすくなります。
    また、歯石を除去した後も、細菌が少ない状態が維持されるため、歯石の再形成が抑制され、治療効果が長く持続しやすくなります。
    歯石は細菌の温床となるため、除菌後の徹底的な歯石除去は、歯周病の再発予防に不可欠なステップです。

    歯周組織の回復促進
    細菌の活動が抑えられ、歯石という物理的な刺激も除去されることで、歯茎の炎症が速やかに治まり、歯周組織が健康な状態へと回復しやすくなります。
    出血や腫れが引き、歯茎が引き締まってくることを実感できるでしょう。

    この一連の治療により、お口の中は劇的に改善され、歯周病の進行を食い止めるだけでなく、健康な歯茎と歯を長く維持するための強固な基盤が築かれます。

     

    歯周内科治療のメリット:患者様への多大な恩恵

    歯周内科治療は、従来の治療法と比較して、患者様に多くのメリットをもたらします。

    高い除菌効果と劇的な改善
    歯周病菌の種類を特定し、適切な薬剤を用いることで、90%以上の確率で口腔内の悪玉菌を劇的に減少させることができます。
    これにより、歯茎の出血や腫れといった症状が急速に改善されることが期待できます。

    身体への負担が少ない
    メスを使わない「内科的」な治療であるため、外科手術が不要です。
    全身への負担が少なく、手術に抵抗がある方や、全身疾患をお持ちで外科治療が難しい方にも適応できる場合があります。

    より安全な歯科治療へ
    治療前に口腔内の細菌数を大幅に減らすことができるため、その後の虫歯治療や抜歯、インプラント治療などを、より清潔で安全な環境で行うことができます。
    これは、治療中の感染リスクを低減し、治癒を早めることにもつながります。

    口臭の改善
    口腔内の悪玉菌やカビが減少することで、それらが産生する口臭の原因物質も減少し、口臭の改善が期待できます。

    全身の健康への寄与
    歯周病菌は、糖尿病、心臓病、脳卒中、早産など、様々な全身疾患と関連することが指摘されています。
    口腔内の歯周病菌を減らすことは、これらの全身疾患のリスク低減にもつながると考えられます。

    患者様の理解とモチベーション向上
    顕微鏡でお口の中の細菌を確認できることで、患者様ご自身が歯周病が感染症であることを理解し、治療への意識が高まります。

     

    各務原市(鵜沼)の歯医者、医療法人正法閣 都クリニックの歯周内科治療

    歯周病は、日本人の多くが罹患している国民病であり、歯を失う主な原因の一つです。
    しかし、適切な治療と予防によって、その進行を食い止め、健康な状態を維持することが十分に可能です。
    当院がご提供する歯周内科治療は、従来の治療法に加え、お口の中に潜む歯周病菌やカビを科学的に特定し、お薬の力で根本から除菌する画期的なアプローチです。
    この治療法により、歯周病の症状が劇的に改善されるだけでなく、その後の歯科治療をより安全に、そしてスムーズに進めることが可能になります。

    「歯茎から血が出る」
    「歯茎が腫れている」
    「口臭が気になる」
    「歯周病と診断されたけれど、どんな治療を受ければいいか分からない」

    といったお悩みをお持ちでしたら、どうぞお一人で悩まずに、お気軽に当院にご相談ください。
    精密な検査に基づき、患者様一人ひとりに最適な歯周内科治療をご提案し、根本から健康な歯茎と、そこから広がる全身の健康をサポートさせていただきます。

     

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